梅雨も半ばの愛知県ですが、沖縄ではもう梅雨明けの頃なんでしょうか。
さて今日のブログはカーヴィンのベッドや新商品フロアボードを取り付ける際に、トラブルになるかもしれない、というお話です。
ご検討中だったり、ベッドを買ったけどなんか取付けがうまく行かないなぁという方はよくお読みくださいね。
ハイエースの荷室には、荷物をロープ等で固定するときのためのフックが取り付けられています。
この矢印のところ。タイヤハウスの前後にあります。
普段はカーペットに隠れていますが、切り込みが入っているのでぺろっとめくってみてください。
フックそのものはM8という規格サイズのボルトで留められています。
ボルトをゆるめフックを外せばボルト穴が登場します。
この穴、よく見るとボディ鋼板の裏に1枚の鋼板が接着(もしくは溶接)してあり、その裏側にネジを切った鋼板が取り付けられています。
理由は分かりませんが、上記の通りおそらくこの部分は3層構造になっていると思われます。
先日、ベッドとフロアボードの設置依頼があったお客様車両ですが、右後ろのフック穴が上の画像のような状態になっていました。
画像の上側が車両フロント側、右側が車両右側です。
なんとボディ鋼板と穴に相当の「ズレ」があります。本来の穴位置よりかなり前側にずれていますよね。
さらに右前のフック穴は…
この画像も上方が車両フロント側、右が車両右側で揃えてあります。
こちらのフック穴は本来の位置より後方にずれています。
つまり前と後ろの穴間隔が設計値より縮まっていることになります。
実はこういった事例はごく普通にあります。あなたのハイエースもこうなっていますよ。機会があれば確認してみてください。
カーヴィンでは200系が登場した2004年からこの事象を確認していますから、ベッド等の製品では取付穴を少し大きめにしておき、どの車両にも柔軟に対応できるようにしてあります。
しかし今回のお車ではズレがあまりにも大きすぎました。
さらに悪いことに、右後ろの穴はズレ過ぎてネジ穴にボディ鋼板がかぶさって干渉し、ボルトが入っていかないというトラブル。
そのため改めてタップでネジを切り直して対処しました。
トヨタの車って驚くほどに精度良く造られていて、どの部品も緻密な設計と製造がなされています。
ところがこのフック穴に関しては、「どうせフックを付けるだけだから」と考えているんでしょうか、かなりアバウトです。
カーヴィンのベッドをご購入された方が、もし「ボルトが入らない!」「穴位置が違う!」などの現象が発生しましたら、この穴ズレをご確認ください。
世界のトヨタが造る車の穴位置がズレてるなんて誰も信じないかもしれませんが、意外にもこんなことが普通にあるんです。