ワーゲンバスLED化計画 ヘッドライト編

「ワーゲンバスLED化プロジェクト」発進

ウチのワーゲンバスはヘッドライトがシールドビームでした。そこの若い人、シールドビームって知らないでしょ? オッサンだけが知っている懐かしやシールドビーム。
世の中にHIDやハロゲンバルブというシステムが登場する以前のヘッドライトは、シールドビームと言ってランプユニット自体がでっかい電球でした。しかし時代と共にハロゲンやHIDが登場して、暗~いシールドビームは衰退していったのです。

元々はバスが来たら真っ先にHIDに交換するつもりでした。しかしHIDのバーナー(HIDではバルブと言わずバーナーと呼びます)はそれ自体が後ろ側に大きく出っ張っています。バスではフロントパネルにお釜のような凹みを設けてライトを取付けているため、普通のHIDシステムは取付けできないおそれがあります。
フォルクスワーゲンで有名なFlat4さんでは以前、バスに取付けできる専用HIDシステムがありましたが現在では完売となって入手できません。

それならばいっそのことLEDにしてしまえ!というのが今回の発端です。調べてみると現在すでにいろんなメーカーからH4(hi-Lo切替式ヘッドライト用)LEDバルブが発売されていますね。HIDではイグナイタやインバーターなどの構成部品がありますので取付けはけっこう大変ですが、LEDではポンッとバルブ交換してしまえば済みます。

使用パーツ

シールドビームのままではLEDバルブの交換もままなりませんから、まずはH4対応のヘッドライトユニットを入手します。
Flat4さんで販売されているWIPAC ハロゲンヘッドライトSETというのをいったんは手にいれましましたが、その後IPFのマルチリフレクターの丸形ユニットの存在を知って改めてこちらを採用することにします。

ランプにおける光の拡散方式にはレンズ式(レンズ面にでこぼこがあるもの)とリフレクター式(レンズ面にでこぼこが無く反射面がカクカクしているもの、マルチリフレクター)があります。マルチリフレクターでは効率よく光を拡散できるので現在の自動車ヘッドランプではこちらが主流です。

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「IPF プレミアムマルチリフレクターライト 丸目2灯(ポジション無しタイプ)HL-42」
すでに説明したとおりマルチリフレクターを採用したライト。画像はポジション有りのものですが、購入したのはポジション無しタイプ。

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「SPHERELIGHT スフィアライト LED コンバージョンキット H4」
このLEDバルブは台座より後ろの冷却フィンの奥行が小さくバスへの設置も問題ありません。

作業を始める

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ヘッドライトASSYを外します。

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元あったシールドビームを外してIPFマルチリフレクターに交換しますが、ここで注意が必要です。
ヘッドライトリムには水平が分るような目印がなかったので、ランプは自由勝手な向きになってしまいます。
実際の作業ではボディに仮組みしながら水平出ししました。

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ASSYのライトユニットをIPFマルチリフレクターに交換後、バルブの台座をセット。

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台座をセッティング後、防水パッキンをはめこみます。このあとバルブ本体を挿入。
パッキンをぎゅーと奥まではめ込まないとバルブが固定できないので注意。

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今回Flat4さんからアイブロウも入手しておいたので同時に作業しておきます。

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アイブロウもライトリムもメッキピッカピカ!

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アイブロウのセッティング次第で顔の印象が大きく変わります。
バスにはやっぱり「タレ目」が似合うんじゃないかな。このちょっぴり情けない感じがキュートです。

いざ点灯

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通電してみました。さすが6000KのLED、真っ白い光が炸裂します!
1967年式のクルマがいきなり最先端のライトシステムに変身してしまいました。

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完全な光軸は調整していませんが、とりあえず対向車の迷惑にならない角度にはしました。
さすがにマルチリフレクター、ムラ無く光が拡散して路面を照らしています。
欲を言えばもう少し手前も照らして欲しいところですが、1967年式のバスがこれだけ照らしていると思えば立派です。
今後、車のムードを壊さないようなフォグランプがあれば考えてみたいと思います。もちろんそれもLEDで!

振り返って

ヘッドライトをLED化してみましたが、明るさや視認性の事を言えば大成功です。ただしクラシックなワーゲンバスに現代的なルックスになってしまうマルチリフレクターを装着するのは好き嫌いが分かれると思います。実際レトロでほのかなシールドビームの味わいを好む人も多いようです。

でも安全面や消費電力の少なさを考えるとこれからの時代、LED化という選択肢も大いにアリでしょう。
ライト交換を検討中のクラシックカーオーナさんの参考になれば幸いです。

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